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空気のお話

· 薬剤師A

「第3波」といわれている新型コロナウイルス感染者の増加・・・。

当初から重要とされていた「換気」が再びクローズアップされています。

年、換気の指標として学校教室内の二酸化炭素濃度を測定しています(学校薬剤師の仕事の一つです)が、二酸化炭素濃度測定がTVで取り上げられているのを見て、「コロナ禍だなあ」と感じます。

冬場の室内環境で注意したいのは、「湿度」です。

乾燥した環境では、一般的にウイルスを含んだ飛沫は小さい微粒子になりやすく拡散しやすいと言われています。

新型コロナウイルスに関してはまだまだ不明な事も多いのですが、インフルエンザウイルスは絶対湿度が11g/㎥以下になると流行し始めます。

「絶対湿度」は空気1㎥に含まれる水蒸気の重さです。

通常、私達が使っている「湿度〇〇%」は「相対湿度」です。これは、ある温度の空気中に含みうる最大限の水分量(飽和水蒸気量)に比べて、どの程度の水分が含まれているか示す値です。

式で表すと・・・

空気中の水蒸気量/飽和水蒸気量×100(%)

ですね。

空気中に含みうる水蒸気量(飽和水蒸気量)は、気温に比例します。冷たい空気は水分を多く含む事ができません。

上の式の分母が変わってしまうので、同じ「湿度50%」でも気温10度の時と気温25度の時では、空気中の実際の水分量は随分と違ってきます。

換気は非常に大切ですが、それにより室温を下げてしまうと、快適な環境を損ねるだけでなく湿度の低下につながります。

と同様、冬の換気においても室温が鍵となりそうです。

もっともエアコン暖房自体が乾燥を招きやすいので、暖房器具の使い方も重要になってきます。

加湿器を使用したり、室内で洗濯物を干す・・・等の工夫も必要です。

出来うる工夫で新型コロナウイルス感染防止は勿論の事、冬の健康を守りたいものです。

  

   

   

紅葉

通勤途中のモミジが色づいてきました。

紅葉を楽しめる穴場、どこかないかな・・・。