1回目の緊急事態宣言が出されてから、もうすぐ1年・・・。
マスクでの生活が当たり前になりました。
消毒用アルコールが必須アイテムかのようになりました。
基本の感染予防対策は変わりませんが、覚悟していた通り劇的な好転も見られず、現状も変わりません。
変わったことと言えば、ワクチンの存在でしょうか。
全ての方にワクチンがゆきわたるまで、まだまだ色々なハードルがありそうですが、臨床成績の報告を読むと希望の光である事は間違いないと思います。
ワクチンの種類として、新しい技術を用いたものとの情報に未知の副反応を懸念していたのですが、技術の研究としては(人への応用を含めて)随分前から行われていた事を知りました。
承認までのスピードが通常より早いものの、臨床試験における症例数は通常よりも多いぐらいである事も知りました。
ただ、過度な期待も禁物です。
「有効率90%」との報道がありましたが、これは「90%の人に有効で10%の人に効かない」もしくは、「接種した人の90%は(新型コロナに)かからない」という事ではありません。
「非接種群の発症率よりも接種群の発症率の方が90%少なかった」つまり「発症リスクが1/10に減少した」という事です。
また、国内での接種が始まり、再びアナフィラキシーの問題もクローズアップされるようになりました。海外で血栓の症例も報告されています。
今後の報告を注視したいと思います。
かつて薬局の薬剤師は「街の科学者」と呼ばれていました。
国民皆保険が不十分であった頃の薬の調合は勿論、医薬品に限らず化学物質である薬剤(洗剤・殺虫剤等)全てを取り扱い、地域の健康の拠点であったのではないでしょうか。
時代は変わり「薬局薬剤師=処方箋を扱う」イメージが強くなりましたが、新型コロナウイルスに限らず情報過多となった世の中において、何が(少なくとも今この時点では)正しいか冷静に判断して情報提供できる薬剤師でありたいと思っています。
「街の科学者」として・・・。(元来、時代小説を愛する文系人間ですけどね。)
早くもソメイヨシノが咲き始ました。
どんな時でも、また春はやってきます。